雑談の広場



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[ 1210 ] Re:落日3-1-5
[ 名前:maxi  [ 日付:2010年11月12日(金) 02時38分 ] 
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暗い表情のまま、膝立ちになった拓雄がパジャマとトランクスをずり下ろす。
「……!?」
 普通ならば激しい興奮を示しているはずの拓雄のモノは悲しげに項垂れたままだった。
彩子から視線を外したままの拓雄が唇を噛み締める。
「何で? ――何で勃ってないのよ!」
 驚きで声をなくしていた彩子が声を荒げた。
 二週間前に誘ってきたのは夫の方なのに。今日のためにセクシーな下着を新調し、ストリップまでして夫を燃え上がらせようとしたのに。
裏切られ、努力が水の泡になったことに彩子は苛立ち、不甲斐ない夫を攻め立てた。
「本当に、すまない……」
 股間のモノと同じように、拓雄は力なく項垂れている。二週間前に拒絶されたことが、拓雄の心に深い傷を残していた。
 項垂れた夫のペニスを見つめている彩子の子宮の疼きは最高潮に達していた。この疼きはもう、逞しい牡の証でしか消すことはできない。
役に立ちそうもない夫のペニスに、彩子は狂おしいほどの焦燥感に苛まれた。
(もうガマンできない! 早く、早く大きくなってよ!)
 彩子は拓雄の腰に縋り付くと、項垂れたモノを摘み上げて、その下にぶら下がっている皺だらけの袋に隠されている玉を口に含み、舌で転がした。
「あ、彩子!?」
 驚く夫を尻目に、淫魔に取り憑かれたような表情で夫の腰にしがみ付き、淫らな口戯を続けていた彩子は手と舌の攻めを入れ替え、
柔らかいままのペニスをはしたない音を立てながらしゃぶり始めた。
 一心不乱に淫らな奉仕をする妻の、初めて見せるその舌使いに拓雄は驚愕した。貞淑なはずの妻がこのような痴戯をいつ会得したのだろうかと不思議に思った。
「彩子……。まさか、お前……」
 ゆったりした服装から急にぴっちりした服装になり、妖艶なストリップで自分を誘惑し、首筋へのキスマークを求め、
口による奉仕までするようになったのは、浮気をしているのを隠すためではないだろうか。
 しかし、すぐに拓雄は、そんなはずはないと馬鹿げた考えを追い払った。妻は不倫などしていないと信じたかった。
 ペニスをやわやわと揉みながら、彩子は夫の腰に廻した手で後ろの窄まりを刺激する。ピクリと跳ね上がったペニスが少し硬さを取り戻し、彩子の口元に妖艶な笑みが張り付いた。
「ゃめろ……。やめてくれっ!」
 淫らな女に突然変貌してしまった妻に恐れをなした拓雄は、淫猥にまとわり付いていた彩子を押し退けた。
「あ、あなたっ……。どうして? あとちょっとで元気を取り戻せそうだったのに」
 突然の夫の拒絶を心外に思った彩子は、不満げな顔で夫を見上げた。
「ダメなんだ……。俺は男としてダメになってしまったんだ……」
 彩子から視線を外した拓雄はトランクスとパジャマを穿き直し、呆然としている妻を置いてベッドを降りた。
「すまないが、一人にさせてくれ……」
「ま、待って! 久しぶりだったんだもの。きっと緊張したからダメだったのよ。リラックスしてゆっくり楽しみましょうよ!」
 妻の必死の呼び掛けにも、肩を落とした拓雄は振り向くことなく寝室を出て行ってしまった。ドアの閉まる音が無情に響き渡る。
「何が悪いの? 私にはもう魅力が無いって言うの? ねぇ……」
 夫の出て行ったドアを見つめて彩子は呟く。そして脱ぎ散らかされた、派手過ぎる下着を拾い上げてゴミ箱へと放り込んだ。