雑談の広場
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[ 1182 ]
落日2-1-1
[ 名前:
Maxi
]
[ 日付:
2010年11月12日(金) 02時11分
]
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落日 第二話「禁忌」
踏み込んではいけないと言われる場所がある。
禁忌の場所。とても美しく、何の害もないように見えていても、決して踏み込んではならない。
そこには踏み込んではならない理由があるのだから。
その禁を破り、踏み込んだことを必ず後悔するような理由が……
1
彩子がジョンに躰を許してしまってから一週間以上が経ち、拓雄が単身赴任先から戻ってくる週末が訪れた。あの日以来、
スカートからジーンズに履き替えた彩子は、食事を与えるとき以外は意識的にジョンを避けるようになっていた。本来ならば毎日のように連れて行かなければならない散歩も、
その途上で襲われることを恐れて、どうしてもできなかった。
だが、飼い主の心配をよそに、ジョンは彩子への関心を失ったかのように振舞うようになっていた。飼い犬との呪わしい過ちを忘れようとした努力の甲斐もあってか、
彩子はジョンの姿を見て心を乱すこともほとんどなくなっていた。このまま以前と変わらぬ平和な暮らしを続けることができそうな予感に、彩子はホッと胸を撫で下ろしていた。
「パパ、ありがとう!」
あゆみが拓雄から手渡されたお気に入りのアニメキャラクターのプリントされたポシェットを大事そうに抱え、
大好きなお父さんに満面の笑みを浮かべてお礼をしている。何一つ変わっていない温かい家庭の情景に彩子の顔が綻ぶ。
「今日は彩子にもプレゼントがあるんだ」
愛娘へのプレゼントの入っていた袋を覗き込んでいた拓雄が、シルバーアクセサリーで有名なブランドの包みを微笑んでいる妻に差し出した。
「あら、どうしたの?――記念日はまだ、よね?」
彩子の記憶では自分の誕生日も結婚記念日もまだ先のはずだった。
「その、なんだ。いつも彩子にばかり苦労をかけているからね」
誕生日と結婚記念日以外にプレゼントなどしたことのない夫が、少し照れ臭そうにしている。先日、電話口で泣きついたことを気遣ってくれたのかもしれない。
まだ自分のことを心配してくれているのだと思うと、彩子は嬉しさを隠せなかった。
夫からのプレゼントは小さなクロスのついたシルバーチェーンだった。
「素敵なプレゼントをありがとう。大事にするわ」
突然のプレゼントのお礼に夫の頬にキスをした彩子を見て、あゆみが「あゆみもパパにチューするぅ」と拓雄の膝に飛び乗る。
微笑ましい光景に彩子は久しぶりに心からの笑顔を見せていた。
早速プレゼントを身に着けた彩子に向けられている拓雄の視線は、光り輝くクロスの下の豊満な胸へと注がれていた。
Tシャツを押し上げている妻の乳房を、もう何年も直に見ていない。うっすらと透けて見えるブラジャーの中身は以前と変わらない張りを持っているようだ。
不意にムクリと拓雄の牡の部分が立ち上がった。
嬉しそうに笑う彩子はリビングの片隅にある姿見に向かい、前屈みになって胸元に光る宝物を見ている。
今度は、ぴちぴちに張った彩子のジーンズに包まれた臀部に拓雄の視線が惹き寄せられる。以前と変わらずむっちりとしている。また、牡の部分が反応した。
拓雄の目に、今日の彩子はいつもの見慣れた妻の姿とは違って見えていた。
普段はゆったりした衣服で隠されていた豊満な躰のラインが、ぴっちりした衣服によって再認識されたからなのかもしれない。
久しく忘れていた妻への情欲が拓雄の内に湧き上がっていた。
このコメントには 23 個のレスが付いています。
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踏み込んではいけないと言われる場所がある。
禁忌の場所。とても美しく、何の害もないように見えていても、決して踏み込んではならない。
そこには踏み込んではならない理由があるのだから。
その禁を破り、踏み込んだことを必ず後悔するような理由が……
1
彩子がジョンに躰を許してしまってから一週間以上が経ち、拓雄が単身赴任先から戻ってくる週末が訪れた。あの日以来、
スカートからジーンズに履き替えた彩子は、食事を与えるとき以外は意識的にジョンを避けるようになっていた。本来ならば毎日のように連れて行かなければならない散歩も、
その途上で襲われることを恐れて、どうしてもできなかった。
だが、飼い主の心配をよそに、ジョンは彩子への関心を失ったかのように振舞うようになっていた。飼い犬との呪わしい過ちを忘れようとした努力の甲斐もあってか、
彩子はジョンの姿を見て心を乱すこともほとんどなくなっていた。このまま以前と変わらぬ平和な暮らしを続けることができそうな予感に、彩子はホッと胸を撫で下ろしていた。
「パパ、ありがとう!」
あゆみが拓雄から手渡されたお気に入りのアニメキャラクターのプリントされたポシェットを大事そうに抱え、
大好きなお父さんに満面の笑みを浮かべてお礼をしている。何一つ変わっていない温かい家庭の情景に彩子の顔が綻ぶ。
「今日は彩子にもプレゼントがあるんだ」
愛娘へのプレゼントの入っていた袋を覗き込んでいた拓雄が、シルバーアクセサリーで有名なブランドの包みを微笑んでいる妻に差し出した。
「あら、どうしたの?――記念日はまだ、よね?」
彩子の記憶では自分の誕生日も結婚記念日もまだ先のはずだった。
「その、なんだ。いつも彩子にばかり苦労をかけているからね」
誕生日と結婚記念日以外にプレゼントなどしたことのない夫が、少し照れ臭そうにしている。先日、電話口で泣きついたことを気遣ってくれたのかもしれない。
まだ自分のことを心配してくれているのだと思うと、彩子は嬉しさを隠せなかった。
夫からのプレゼントは小さなクロスのついたシルバーチェーンだった。
「素敵なプレゼントをありがとう。大事にするわ」
突然のプレゼントのお礼に夫の頬にキスをした彩子を見て、あゆみが「あゆみもパパにチューするぅ」と拓雄の膝に飛び乗る。
微笑ましい光景に彩子は久しぶりに心からの笑顔を見せていた。
早速プレゼントを身に着けた彩子に向けられている拓雄の視線は、光り輝くクロスの下の豊満な胸へと注がれていた。
Tシャツを押し上げている妻の乳房を、もう何年も直に見ていない。うっすらと透けて見えるブラジャーの中身は以前と変わらない張りを持っているようだ。
不意にムクリと拓雄の牡の部分が立ち上がった。
嬉しそうに笑う彩子はリビングの片隅にある姿見に向かい、前屈みになって胸元に光る宝物を見ている。
今度は、ぴちぴちに張った彩子のジーンズに包まれた臀部に拓雄の視線が惹き寄せられる。以前と変わらずむっちりとしている。また、牡の部分が反応した。
拓雄の目に、今日の彩子はいつもの見慣れた妻の姿とは違って見えていた。
普段はゆったりした衣服で隠されていた豊満な躰のラインが、ぴっちりした衣服によって再認識されたからなのかもしれない。
久しく忘れていた妻への情欲が拓雄の内に湧き上がっていた。