雑談の広場
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[ 1227 ]
Re:落日3-7-2
[ 名前:
maxi
]
[ 日付:
2010年11月12日(金) 02時51分
]
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[1206]親コメントを読む
[1206]ルートを読む
半年後、深酒が祟り、祐介は肝臓ガンで呆気なくこの世を去っていった。
禁忌を破ったことですべてを失くしてしまった彩子は、父方の叔母夫婦の元へと預けられた。
抜け殻のようになっていた彩子がまともな生活を送れるようになったのは、ひとえにこの温厚な叔母夫婦の存在のお蔭だった。
高校を無事に卒業し、叔父の口利きで事務職に就いた彩子は、のちに職場の友人から拓雄を紹介される。彩子が過去の痛手から立ち直り、
実直な拓雄を心から信頼して結婚するまでには五年の月日を要した。
あゆみを身籠ったことを告げるときには、過去からの魔手が忍び寄ったものの、懐妊を待ち望み、喜んでくれた夫の存在がそれを追い払ってくれた。
そしてあゆみが産まれ、彩子は本当の家族の幸せを感じていた。
もう思い出すことなどないと思っていた、父親との禁忌の行為。そして、飼い犬とのおぞましい行為。
(――でも、あのときとは違う。犬とだから。そうよ、まだジョンの子供を妊娠するかどうかも判らないじゃない)
過去を断ち切り、幸せな日常を取り戻すため、彩子は田宮に相談すべく電話を掛けた。
「はい、田宮動物病院です……。ああ、これはこれは望月さん、ジョン君との関係はあれから少しは改善しましたか?」
電話の相手が肉感的な人妻であることを知って、田宮は相好を崩した。
「えっ!?どうしてそれを……」
いきなり田宮にジョンとの不適切な関係を言い当てられたと思い、彩子は肝を冷やした。
「いやだなあ。この前ご相談を受けたばかりですよ。ジョン君も少しは言う事を聞くようになりましたか?」
禁忌を破ったことですべてを失くしてしまった彩子は、父方の叔母夫婦の元へと預けられた。
抜け殻のようになっていた彩子がまともな生活を送れるようになったのは、ひとえにこの温厚な叔母夫婦の存在のお蔭だった。
高校を無事に卒業し、叔父の口利きで事務職に就いた彩子は、のちに職場の友人から拓雄を紹介される。彩子が過去の痛手から立ち直り、
実直な拓雄を心から信頼して結婚するまでには五年の月日を要した。
あゆみを身籠ったことを告げるときには、過去からの魔手が忍び寄ったものの、懐妊を待ち望み、喜んでくれた夫の存在がそれを追い払ってくれた。
そしてあゆみが産まれ、彩子は本当の家族の幸せを感じていた。
もう思い出すことなどないと思っていた、父親との禁忌の行為。そして、飼い犬とのおぞましい行為。
(――でも、あのときとは違う。犬とだから。そうよ、まだジョンの子供を妊娠するかどうかも判らないじゃない)
過去を断ち切り、幸せな日常を取り戻すため、彩子は田宮に相談すべく電話を掛けた。
「はい、田宮動物病院です……。ああ、これはこれは望月さん、ジョン君との関係はあれから少しは改善しましたか?」
電話の相手が肉感的な人妻であることを知って、田宮は相好を崩した。
「えっ!?どうしてそれを……」
いきなり田宮にジョンとの不適切な関係を言い当てられたと思い、彩子は肝を冷やした。
「いやだなあ。この前ご相談を受けたばかりですよ。ジョン君も少しは言う事を聞くようになりましたか?」